ノロウィルスとは

ノロウィルスとは

ノロウィルスとは、非細菌性急性胃腸炎を引き起こすという恐ろしいウィルスの一種で、これにかかると色々な症状が出てきます。
一般的には、ノロウィルスは、貝類の摂食などで起こることが多く、食中毒の原因になることがよくあります。
また、感染した人の糞便や嘔吐物などからノロウィルスにかかることもよくあります。
基本的にノロウィルスは、乾燥したものから出る塵埃などから、経口感染することが多いのです。
もっとも恐ろしいのはノロウィルスの集団感染で、これは世界各地に大きな被害を与えます。
約7,500塩基を持つといわれているノロウィルスは、RNAウィルスのうちの1つとされています。
エンベロープを持たないウィルスとしてノロウィルスは知られており、粒子は直径 30〜38nmとされています。

 

ノロウィルスの形は正二十面体をなしていて、ウィルスの中では非常に小さい種類に属します。
そして、表面には32個のカップ状の窪みが見られるのがノロウィルスの特徴です。
人の疾患に大きく関わっているのがノロウィルスとポウィルス属の2属で、非常にやっかいなウィルスです。
また、VP1 領域の遺伝子型分類においては、ノロウィルスは、36種以上に分けられています。
流行の主流のウィルスは、VP1領域の遺伝子型で、GII NTとGII/4に分類されるものですが、ノロウィルスもそれに該当します。
2006年以降、ノロウィルスは毎年日本で流行していて、これまでに多くの患者が出ています。
登場した当初、ノロウィルスの感染者数は1000万人を超えると予想されていました。

 

ノロウィルスの感染者は非常に多く、全ての食中毒患者のうちの33%を占めているというデータもあるほどです。
現在、他のウィルスと違って、ノロウィルスは、実験室で増殖させるという方法は発見されていません。
そうしたことから、ノロウィルスに関しては、検査や治療方法が大きく遅れているという実態があります。
人に経口感染して、ノロウィルスの場合、十二指腸や小腸上部で増殖するので、下痢を引き起こします。
消化器感染症を引き起こすノロウィルスは、十二指腸近くの小腸上皮細胞を脱落させる恐ろしい細菌です。
死に至ることはめったにないのですが、ノロウィルスは、十二指腸潰瘍を誘発する危険性があります。
また、ノロウィルスの場合、まだ治療法がしっかり確立されていないので、できるだけ感染しないよう努めなければなりません。